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小児歯科

小児歯科の特徴と小児の虫歯の予防について紹介します。

 

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1.小児歯科治療の特徴

 

2.当院での小児の虫歯治療の流れ

 

3.予防処置

 

4.歯磨きのポイント

 

5.妊娠中の体について

 

6.乳歯の虫歯について

 

7.噛むということ

 

 

 

小児歯科治療の特長

 

子供の歯の治療も大人と同じに、削ったり詰めたりします。しかし根本的に違うことは、子供の歯や顎は日々成長し、変化していることです。小児歯科とは子供の成長に応じた治療や予防を行い、将来の美しい永久歯列へと導き、一生涯自分の歯で楽しく生活できるようにすることを目的としています。

 

乳歯は永久歯と比べ、大きさと厚みが半分で、歯質が柔らかいため、小さなむし歯でも数ヶ月で神経まで侵してしまい、気づくのが遅れがちです。乳歯は成長期の大切な食生活を支え、将来の大人の歯、歯並びや噛み合わせに大きく影響をすることを考えると、とても重要な歯です。

 

しかし子どもの歯の治療は大変です。子どもは4歳ぐらいにならないと治療の必要性が理解できないからです。

 

小児歯科は、治療開始前にさまざま乗り越えなければならない「壁」があることも特徴のひとつです。

 

 

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当院での小児の虫歯治療の流れ

 

ここでは、歯科治療が初めてであったり、恐怖心のためなかなか治療ができないお子さんの治療の流れについて紹介します。

 

■初診

まずはお口のなかの検査ですが、診療台にひとりで座れないお子さんには、お母さんが先生の役をしてもらい診療台の上でお子さんの歯磨きをしてもらいます。つぎにドクターが仕上げ磨きという形でお子さんの歯磨きをします。こうすることで楽に診療台にすわることができます。このお母さんの歯磨きは慣れるまで毎回行います。

 

治療期間中にも虫歯は進行しますので、救急の場合を除いてすべての虫歯の進行抑制処置を行います。そしてお母さんには家庭で行っていただきたい食生活週刊や歯磨き指導をさせていただきます。

 

■治療方針を説明して治療開始  

2回目来院時からはお子さんのお口の中に入れるさまざまな器具に慣れていただくために、衛生士と一緒に練習していきます。

 

こうすることでお子さんは、「ここの歯医者さんに来ればこれとあれをしたら帰れる」という見通しがつくようになります。ここでできるようになったら治療開始ですが、決して無理をせず笑顔で帰ってもらうことを心がけています。虫歯治療の順番は痛みの伴わない虫歯から治療していきます。3才以下のお子様には、進行止めの薬を付けて様子を見ることもあります。

 

 

■小さなむし歯

 

初期のむし歯にはフッ素塗布、進行止め塗布、シーラントなどで処置します。進行した虫歯は感染部分を削り、白いプラスチックや金属の詰め物をします。

シーラント

■大きなむし歯

 

奥歯は金属冠を、前歯はプラスチックで修復します。

大きなむし歯

■歯を抜いた場合

 

 永久歯が生えるスペースを確保するために、隣の歯にワイヤーの付いた冠を巻いたりかぶせたりします。

 

歯を抜いた場合

 

 

 
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予防処置

 

歯に対して行う処置には、シーラントとフッ素塗布があります。 

 

■シーラント  

奥歯の溝に薬を流し、表面のでこぼこをなくすことで、汚れがたまりにくくなり虫歯になりにくくします。

 

 

■フッ素塗布

フッ素は自然界に存在する元素のひとつで、歯に対する働きには以下のようなものがあります。

 

1. 歯質の強化 虫歯菌に負けない強い歯になります。特に生えたての歯に効果があります。
2. 再石灰化の促進 虫歯の発生を防ぎます。
3. 初期虫歯の予防 なりはじめの虫歯を予防します。

4. 抗酵素作用・抗菌作用

虫歯菌の働きを抑制します。

 

食後は口の中が酸性に傾くため、歯からカルシウムやリンが溶け出します(脱灰)。

しかし、だ液の作用により数10分後には中性になり、カルシウムやリンが再び歯に取り戻されます(再石灰化)。この時、フッ素も一緒に歯に取り込むことができると歯の質がフルオロアパタイトという硬く強い構造をつくり、酸に対する抵抗力が強くなります。年齢や口の状況をみながら、数カ月ごとに何回か塗布します。

 

このフッ素塗布はちまたでよく聞くフッ素コートとは違い、一度塗ると一定期間虫歯にならない、というものではありません。塗るたびに上記の 1 〜4のような作用がありますが、だ液によりお口の中のフッ素濃度が低下するとともにその作用もなくなっていきます。だから毎日使用する必要がありますが、毎日歯科医院に通院するわけにもいかないので、以下のような方法がお勧めです。

 

ホームケアとしてフッ素の配合された歯磨き剤を使用してください。市販の歯磨き財にはフッ素が1000ppm (濃度を表す単位)まで配合できるようになっていますので、できるだけ高濃度のフッ素が含まれるものを使用してください。

 

プロフェッショナルケアとして、数ヶ月ごとに歯科医院で高濃度のフッ素塗布をしてもらってください。このとき歯の定期検診も一緒におこなってもらうと良いでしょう。

 

お子さんの虫歯の責任は100%保護者の方にあるといっても過言ではありません。虫歯にならないように、もしくは、虫歯を治療した後も食生活などの生活習慣を改善するだけで、口の中の環境は、虫歯になりにくい状態へと改善できます。保護者の方にはご家庭での予防、定期検診の重要性を知っていただければと思っています。

 

 

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歯磨きのポイント

 

これからの長い人生を健康で豊かに過ごすためには、歯が健全であることが大切であることは言うまでもありません。健全な歯を育てるための保護者の方、とくにお母さんの仕事は実は乳歯が生える前からすでに始まっています。

 

赤ちゃんがお腹にいる時から、乳歯はできはじめています。そして乳歯が生え始める時期には、永久歯が育ち始めています。妊娠から永久歯が生えそろう12〜15歳くらいまではとくに大切な時期です。このとき、お母さんやお父さんがどのように歯を守り育てるかが、お子さんの将来の生活に大きな影響を与えます。

 

■乳歯が生え始めたら

歯が生え始めたら歯磨きを始めてください。
生後6ヶ月を過ぎると乳歯が生え始めます。このときから歯磨きが必要になります。

最初は前歯しか生えていないので、ガーゼ等でふく程度でも大丈夫ですが、授乳をしたまま寝かせないことがポイントです。

歯磨きが自分である程度できるようになっても、8〜9歳くらいまでは上手く磨けていないことが多いので、汚れをきれいに落とすために保護者の方による仕上げ磨きが必要です。

 

■1歳6ヶ月〜3歳くらいまで

むし歯のできやすいところ

 

1歳6ヶ月前後になると、個人差はありますが上下の前歯12本と奥歯4本が生えてきています。この時期に保健所での1歳6ヶ月健診があります。その際は心身の発達をチェックしますが、歯についても生えている歯の数、部位、虫歯や汚れの有無、かみ合わせの状態などをチェックします。

この時点で虫歯のある子は少ないのですが、3歳児になると虫歯はとても増えてきます。

この時期にとくに気を付けていただきたいのは、次のような点です。

  • 哺乳瓶
    もう哺乳瓶は卒業しましょう。
  • 生活リズムや食生活
    規則正しい生活をし、甘いお菓子やジュース、清涼飲料水などをダラダラとらないようにしましょう。
  • 歯科医院で検診を
    虫歯が無いうちに歯科医院で検診を受けましょう。虫歯や磨き残しが無いかをチェックしてもらいましょう。その他にも、心配なことはどんどん相談してみましょう。

■3歳のころ 

虫歯のできやすいところ

 

3歳になると、3歳児健診があります。

 

歯の検診もあり、20本の乳歯が生えそろい噛みあわせがきちんとできているか、虫歯の有無やなりやすさなどをチェックします。3歳児の虫歯の状況を診ると、これから先の口の中の状況を予測することができます。

そうした意味でも、改めて歯の健康や育児の方法を見直す良い機会になります。

  • 規則正しい生活習慣は身についているか。
  • 食事の内容ととりかたは適切か。
  • 間食の時間、与え方は適切か。
  • 歯の磨き方は正しいか。


■6歳のころ(初めて永久歯が生えるころ) 

6歳臼歯

 

6歳臼歯
6歳ごろになると下の前歯が生え変わるのと、乳臼歯の奥に6歳臼歯(永久歯)が生えてきます。この歯が第一大臼歯と呼ばれる永久歯で、一番大きく噛む力も最も強い大切な歯です。

 

 

6歳臼歯は虫歯になりやすい
6歳臼歯は最も大切な歯なのに虫歯になりやすい歯でもあります。その理由は

  • 奥に生えてくるので最初は気がつきにくい。
  • 噛み合わせの面の溝が深く、汚れがたまりやすい。
  • 奥歯のため歯磨きがしにくい。
  • 生え始めの歯は、歯質が未熟なため酸に対する抵抗性が弱い。

 

 

 

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妊娠中の体について

 

よく妊娠中にはお腹の赤ちゃんにカルシウムを取られてお母さんの歯が悪くなると言われます。しかし
これは誤りです。歯は骨と違って新陳代謝をしないので、お母さんの歯のカルシウムが子供に移行することはありません。

 

それよりむしろ体調の変化、つまり、つわりによって吐き気がするためブラッシングを怠り、口の中が
不潔になり、歯周病や虫歯を引き起こす原因をつくってしまったり、ホルモンのバランスが崩れ、唾液のpHが酸性に傾いて、虫歯の状態が悪くなったりしているのです。

 

またホルモンバランスの変化により歯肉からの出血が起こりやすくなります。

 

 

 

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乳歯の虫歯について

 

乳歯の虫歯は放っておくと永久歯に悪影響を及ぼします。「乳歯はどうせ抜けるから大丈夫」と思われがちですが、それは大きな間違いです。

乳歯に虫歯があると、永久歯への交換がスムーズに行われない可能性があります。硬い食べ物を避けるようになり、顎の発達が十分に行われなくなり、結果として永久歯の歯並びに影響します。

 

歯は食べ物を噛み砕いて消化しやすくするという大切な役割を持っています。乳歯についても同様で、実際虫歯がたくさんあると、ものを噛み砕くことが出来ないため、消化吸収も悪くなり、虫歯のない子供よりも体が小さくなるということがわかっています。

 

あと「子供は歯の痛みに鈍感である」ということを覚えておいてください。歯にかなり大きな穴が開いていても、大人のようにしみるようなことはあまりありません。

 

 

 

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噛むということ

 

昔から「よく噛んで食べなさい」とよく言われますが、よく噛むとどのような効果があるのでしょうか?咀嚼という単語をWikipediaで検索すると以下のようにありました。

「咀嚼(そしゃく)は単に食物を粉砕し、嚥下(えんげ)しやすくする(飲み込みやすくする)のみでなく、口腔内を刺激することにより各臓器の消化液の分泌を促進し、口腔内の自浄を行い、また、食物と共に口腔内に進入した異物の除去などの役割がある。また、脳内の血液量の増加、覚醒効果やリラックス効果、噛むことは歯を丈夫にするだけでなく、肥満、ぼけ、視力低下、姿勢悪化、虫歯、ガンなどを予防し、内臓の働きを助け、大脳の働きを活発にし、精神が安定させ、何より食事を美味しく食べられるなど効果は計り知れない。 そしてよく噛むことであごの筋肉を使うため、あごが引き締まり顔がすっきりするとも言われる」

 

直接的な効果から間接的な効果までいろいろあります。上記のことは永久歯に限らず、乳歯でも同じことが言えます。食物を前歯で噛み切り、両方の奥歯で噛み砕きすりつぶす、このことを繰り返すうちに食物が細かく粉砕され唾液と良く混ざり、消化・吸収が良くなる、ひいては顎の筋肉が鍛えられ顎の成長も促進される、さらに歯が並ぶスペースも十分確保されるため歯並びもよくなる、という結果が導かれます。

 

最近顎が小さいお子さんが多く見かけられるようになったのは、最近の食物はやわらかくて噛む必要がなくなったためだと言われています。昔のようにあまり火の通っていないものを食べるときは、よく噛まないと飲み込むことも出来ませんが、最近のファーストフードなどはほとんど噛まなくても飲み込むことが出来ます。

 

ではよく噛んで食べる習慣をつける、顎の発達を促進させるためにはどうすればよいでしょうか?以前は、「するめを食べてください」というようなことを勧めていましたが、実際自分も経験してみて長く続けるのは困難だということがわかりました。そこで今は、食事中は、お茶、お水などの水分を取らないことを勧めています。これは水分補給の不必要を言っているのではなく、よく噛まずに水分で食べ物を胃に流し込むことをやめてください、ということです。私は食前あるいは食後に水分を補給し、食事中はお茶を飲みません。こうすると不思議とよく噛むようになります。このとき両方の奥歯でしっかりと噛むことを心掛けるようにします。食べ物の味もよく分かるようになり、お口の中の感覚も敏感になります。みなさんも一度お試しください。

 

あとよく噛むを言うことを実践するために必要なのが「空腹感」です。食欲というのは非常に大切だと思います。「食べたい」という欲求がなければ「よく噛もう」という気も起こりません。お腹がすいていれば何を食べても美味しいです。お子さんに「適度な空腹感」も与えるようにしてください。

 

最後に噛む筋肉を鍛えるためにガムを噛むというのは少し注意が必要ですので、このことはキシリトールガムのところで詳しく述べるようにします。

 

 

 

 

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